住宅ローンの審査について

住宅ローン審査の銀行ごとの傾向とスルガ銀行の特徴

かぼちゃの馬車事件で不正融資が発覚したスルガ銀行。さらに、西京銀行でも同様のアパートローンの審査における改竄が明るみになる事態となりました。

改竄してローン審査が通ってしまうとは信じがたい事件ですが、住宅ローンの審査とはどのようなものなのでしょうか。

※2018年10月 スルガ銀行一部営業停止処置が決定。

住宅ローンの審査の厳しさ

今回話題となっているアパートローンは、投資用の建物に関するローンです。

自宅を購入するときに借りる住宅ローンの審査でも、審査が通りやすい銀行だったり厳しい銀行について話題になるのに、それ以上の額の融資を受けるアパートローンの審査が書類の改竄で通ってしまうなんて驚く人も多いことでしょう。

住宅ローンやアパートローンは、物件の評価・借りる人の年収・勤務先・自己資金など総合的に判定されますが、自己資金の有無というのは大きな判断材料になります。

銀行にとって1番大事なのは、返済する能力があるかということなのです。

住宅ローンには、低金利な一般の住宅ローンの他に、通常の基準は満たせない人向けに、金利は高めでも融資が通る銀行が一部にあります。

その一つがスルガ銀行でもありました。

■ 住宅ローンの審査の項目

スルガ銀行の住宅ローンは、他の多くの銀行と一線を画した存在でした。

住宅ローンの審査項目は主に次の通りです。

  • 日本国籍または永住権
  • 個人信用情報
  • 年収
  • 勤務先、職種
  • 自己資金
  • 団信に加入できるか
  • 勤続年数
  • その他の借り入れ
  • 年齢

この中でも1と2は、ほとんどの銀行で絶対条件です。

永住権がある、または配偶者が日本人である場合を除き、外国籍の場合、国内の銀行ではほぼ住宅ローンは断られます。融資してから国外に行かれては回収ができなくなる可能性があるからです。

また、個人信用情報についても、延滞の履歴ならまだしも、ブラックリストと言われる異動の履歴があると、ほとんどの銀行で審査が通りません。

延滞だけなら…という銀行は稀にありますが、異動にまでなると審査は通りません。

このように、貸したお金が踏み倒されるリスクを最小限にするためにも、この2つだけは、住宅ローンでは最低条件になっています。

不動産会社は、この最低条件にも届かなく、審査が不可になるような難しい案件には、最終手段としてスルガ銀行や三井住友信託銀行の子会社である三井住友トラストローン&ファイナンスを提案します。

スルガ銀行の特徴

特徴は、自営業と外国人に対する住宅ローンが可能というところです。

ちなみにゆうちょ銀行は、スルガ銀行の住宅ローン商品を媒介しているので、ゆうちょ銀行で紹介される住宅ローンはスルガ銀行のものです。

※2018年10月追記

所得の申告が少ない自営業

住宅ローンの審査で見ることができるのは、公的に証明できる所得です。

会社員であれば源泉徴収票ですが、自営業であれば確定申告になります。

自営業=住宅ローンが通らないということではありませんが、節税のためにほとんどを経費で落として、所得の申告がほぼないということが珍しくなく、審査が通りにくい傾向があるのです。

売り上げがあり、生活がどれだけ豪華でも関係ありません。

確定申告の計上された所得がその人の年収として審査されます。

しかも、過去数年間にわたり、平均して黒字の申告でならず、安定した経営が証明できなければなりません。

大抵の銀行は、住宅ローンの審査において、自営業は安定していないという認識もあり、元々どちらかというと不利に見られる上に、売り上げがどんなにあったとしても所得が計上されていなければ、審査ができないのです。

スルガ銀行ではこうした自営業の人向けに、事業内容も重視した審査がしてもらえます。

確定申告の所得が少なくても審査が通る可能性があります。

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外国人向け住宅ローン

永住権のない外国人に対する住宅ローン融資は難しく、三菱UFJ銀行または三井住友銀行のメガバンクで審査が通らないときは、スルガ銀行の外国人向け住宅ローンの選択肢しかありません。

外国籍の人が住宅ローンを組む方法日本では1998年以降、外国人でも住宅の購入が比較的簡単になりました。まとまった資金がある人であれば、購入そのものは比較的簡単に行えるようです。ただし、マイホームの購入にあたって住宅ローンを組みたいという場合には注意が必要です。住宅ローンの審査は融資をする銀行に信用をみてもらう必要があるため、一定の審査基準をクリアしなくてはならないからです。...

スルガ銀行の外国人向け住宅ローンは、金利が高く、変動金利のみの取り扱いですが、外国籍であったり、ブラックリストでも自己資金が十分に出る場合においては、審査が通ることがあります。

ただし、借り入れ金利は店頭表示金利+ αで、変動金利でも3%近く、繰り上げ返済手数料も高いため、潤沢な資金がある人や、数年のうちに借り換えが可能であるといったケースの一時的な借り入れで利用することが多いようです。

あまり聞かない名前ですが、親会社が三井住友銀行なので、住宅ローンの世界では有名です。

スルガ銀行や、三井住友トラストローン&ファイナンス住宅ローンにいえることは、特殊なケースに融資するため、金利は普通の住宅ローンよりも高めの設定で成り立っているということです。

そして、自己資金も必要であること。

スルガ銀行のアパートローンについても、10%以上の自己資金が融資の条件です。かぼちゃの馬車事件では、自己資金がなければ融資が受けられないため、不動産会社がシェアハウス販売のため、自己資金が足りない人に対して偽装を行うこととになったのです。

また一般的にアパートローンや住宅ローンを組むとき、不動産会社に銀行の紹介や手続きをお願いして、お任せする人がほとんどです。

不動産会社は審査を出す銀行が大体決まっていますし、顧客の内容を聞いて審査が難しいと判断すれば、どのような持って行き方を銀行にすれば審査が通るか道筋を立てて必要書類を出します。

どうしても不動産会社主導になる部分が出てきます。

例えば、1人では年収が足りないときは、配偶者や両親に連帯債務をお願いできないか確認したり、審査に熱心な担当者のいる銀行を当たったりします。

そして、不動産会社は顧客から必要書類を回収して、銀行に渡す形が多く、顧客と銀行が面談する機会は少ない場合では、最後の手続きである金銭消費貸借契約と呼ばれるローンの契約のみのことも珍しくはありません。

スルガ銀行の事件でも第三者委員会が発表した資料で、銀行と顧客は面談の時間も少なく、不動産会社任せの部分があったことが指摘されています。

メガバンクの審査の傾向

ここまでは、少しイレギュラーな人の住宅ローンの審査について紹介しました。

次に会社員の人が普通に住宅ローンを審査するときの各銀行の特徴を紹介します。

ちなみにかぼちゃの馬車で話題になったような預金残高の改竄ですが、基本的に住宅ローンでは、審査の際に自己資金の確認を求められることはありません。

申し込み用紙に保有金融資産額を記載する欄はありますが、参考程度のものです。

それよりも、個人信用情報や勤務先や年収の審査が基本です。

メガバンクの特徴ですが、機械的な審査がされる傾向があります。

借入希望額に年収が足りるか機械的に計算され、地方銀行では嫌がられる2本目の住宅ローンもメガバンクでは、年収さえ足りれば借りられます。

地方銀行や信用金庫の審査の傾向

メガバンクでは審査が難しい時、例えば年収が足りないときなどは、要相談で審査が通ることがあります。

本人以外にも配偶者や両親と同居で世帯収入があるといった相談も可能です。

最優遇金利が受けられなくても、少し金利を上乗せを条件に審査を承認するパターンも地方銀行では多いです。

一方で、2本目の住宅ローンは、年収に関わらず受け付けてもらえないことが多いです。

会社役員や自営業の場合は信用金庫系が使いやすく、他行で断られてもメインバンクに使うことを条件に審査が通ることがあります。

大抵は住宅ローンは通ることが多い

住宅ローンをもらうために熱心な銀行はたくさんあり、なんとかどこかは審査が通ることが多いです。

しかしながら、審査項目のうち、満たさない項目が3つくらいになってくると通らないことも出てきます。

今まではどの銀行も競い合って住宅ローンを取る時代でしたが、だんだん低金利時代も終わりが近づいている様子で、一時期よりも銀行の営業も熱心ではなくなった印象を受けます。